音楽の女神エラトをモチーフとした卓越した彫のストーンカメオ
ギリシャ神話には芸術の神アポロンに従う9人の女神がいます。
ムーサと呼ばれる女神たちには、それぞれ司る芸術があります。
竪琴をシンボルとするエラトは抒情詩、歌唱、舞踏により愛情を芸術的表現し、独唱歌を司る女神です。
19世紀にはシェルカメオでは、ギリシャ神話の神々を題材とすることは一般的でした。
一方、ストーンカメオではポートレートカメオつまり貴婦人をモチーフとしたカメオがその多くを占めました。
バカンテやフローラなどの女神の横顔を題材としたカメオはありますが、こうした全身像の物は特に作られた数も少ないです。
その上、エラトというモチーフはシェルカメオでさえ出会うことがなく、ストーンカメオで同様の作品は私も目にしたことがありません。
さらに彫も一級の職人が施したことが伝わる写実性に富んだものです。
ゆったりとした椅子に腰かけた女神の息遣いが伝わってくるような彫であり、布に包まれた体の柔らかさが自然に表現されています。
また、竪琴を奏でる指先も今にでも動き出しそうなほどに繊細に彫られています。
全身像にもかかわらず、顔の表情も細部まで美しく彫られており、豊かな髪の毛の彫も一本一本丁寧に彫り上げられています。
フレームは貴重な天然真珠を惜しみなく使用しています。
ハーフカットされた真珠は一つ一つ爪留めされています。
少し表面に傷があるものありますが、天然真珠ならではの深い真珠層から醸し出される照りがカメオを暖かく飾っています。
裏を見ると、透かし模様の金で覆われています。
これは、上部から金の帽を抜くことにより取り外しが可能になっています。
恐らく、かつてはチョーカーやティアラに嵌め込んで使用することもあったのでしょう。
また、針の受けと針にはフランス製の18金を示す鷲の横顔の刻印が打たれています。
19世紀の一級の職人が生んだ、珍しいモチーフのカメオ。
女神の奏でる曲が聴こえてくるようです。
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