1890年4月20日と刻まれた繊細なデザインの天然真珠を使ったリング。
天然真珠をハーフカットし、ダイアモンドがセットされた爪で留めています。
プラチナは通常ジュエリーには1900年過ぎくらいから使われていますが、このリングのように19世紀末の物でも大変稀にみられることがあります。
プラチナは古代エジプトでも使用され、その後、新大陸からスペイン人によってヨーロッパにもたらされました。しかし、1768度融点が高温のためジュエリーでは使われることがありませんでした。
そうした中、僅かにですがプラチナを爪の部分に使用し、花形にダイアモンドをセットしています。それを利用してパールをセットする珍しいリングです。
一方、天然真珠の流通の中心は19世紀末から20世紀初期にかけてはパリでした。真珠マーケットにおいて、フランス人がその流通網と価格決定権を握っていたと言えます。
このリングもそうしてフランスに入ってきた天然真珠を繊細に生かして作られています。
肉眼ではほとんど見えにくいのですが、中央のパールの中心に小さな傷があります。それでも淑やかな真珠の光沢に包まれ気にならない程度かと思います。
シャンク内側には 20 Avril 1890 (1890年4月20日)と、フランス語で彫り込まれており、贈った日か記念日が彫り込まれています。
こうした爪にダイアモンドをセットする技法は稀に見られますが、当時の職人の技術の高さと発想力の豊かさが感じられます。
サイズ直しの際には中に彫られた文字を避けてさせていただきます。ご相談ください。
ベルエポックの初期の時代、こうした繊細ながらも手の込んだ良質なリングを求める層も生まれていたのだと感心させられる作品です。
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