高貴なブルーの色合いが指にはめると対比的に浮かび上がります。
深い青を覗き込むと放射状の線が浮かび上がります。ロイヤルブルーエナメルと呼ばれるこの紺色のエナメルの下には銀板に放射状の彫りが入れられ、その上にエナメルを焼き付けしています。そのため、エナメルに厚みの差が生まれ色に濃淡が発生します。稀にエナメルもリプロダクションも見ることがありますが、エナメルの色合いが異なるのとこうした彫りの精確さが施されておらず、判別できます。
中央には芯を入れて固定された台座にオールドヨーロピアンカットのダイアモンドがセットされています。周囲を囲む銀の台座にはローズカットのダイアモンドが隙間なくきれいに埋め込まれるように覆輪留めと爪留めを合わせてセットされています。ショルダー部分にも同様にローズカットのダイアモンドがセッティングされています。
こうした石留めの上を指でなぞると引っ掛かりがありません。これもアンティークとリプロダクションを見分ける際のコツの一つです。
ダイアモンドの周囲は金の黄色い反射光を避けるためにシルバーが使われています。指輪はブローチやペンダントと比べても触れられた機会が多く摩耗していることが多いです。このリングを見てもシルバー部分に摩耗感がありリプロダクションにはない味わいです。
フェイスの裏側をみると放射状の彫りが入れられています。ジョージアンやヴィクトリア時前期の作品にみられる放射状の彫りがここにも入れられています。良く愛用されたのでしょう。この部分も摩耗しており指への当たりが柔らかいです。
エナメル部分を再度確認してみましょう。肉眼では解りにくいですが20倍のルーペでみると、微細な傷が3か所くらいはあります。それでもこの長い長い月日を経てきたことを考えると非常に状態が良いと思います。
金で作られたシャンクもオリジナルで内側に少し窪みが入ったヴィクトリアンの前期に見られる特徴があります。
この時代のリングは残存数が少なく、日本や海外のマーケットでもほとんどがリプロダクションです。
久しぶりに入った良質で時代のしっかりとある指輪です。
手に取るとその魅力は時代の若い指輪とは全く違います。
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