繊細なミル留めにより金属の枠が主張することなく宝石と融合し光を添える
紀元1500年昔、紅海に浮かぶトパヅィオスから産出されたペリドットはエジプトに運ばれました。その輝きから太陽神ラーの一部とされクレオパトラも愛した宝石でした。そうした輝くペリドットが揺れ動くイヤリングです。
19世紀末から20世紀初頭にかけ、女性の社会進出が進みます。それに合わせて女性たちの衣装も変化していきます。それまでの広がりのあるスカートを持つドレスなどから動きやすいストレートのワンピースなどが増え、そうした服装に似合うジュエリーも作られていきます。
ロングチェーンの他、ラバリエール、ネグリジェと呼ばれるペンダントトップの先が垂れ下がるように長い構造のジュエリーが流行りました。このイヤリングも同様に金具が裏に付いたシードパールの部分から1.5cmほどのチェーンが間に入り、その下にペリドットが垂れ下がっています。
実際に耳に付けるとチェーンはそれほど長過ぎることなく、程よい長さです。揺れ動く先端では爽やかな色合いのペリドットが輝きます。ペリドットの特徴は僅かな光でも輝く屈折率の高さです。アンティークのピアスやイヤリングではチェーン部分がもっと長い物が多くエレガントになり過ぎてしまうこともありますが、こちらでしたら程よい長さで普段から使い易いと思います。
また、シードパールとペリドット双方が爪留めではなくミル留めされています。これにより、台座が目立ち過ぎることなく、石の魅力を削ぐことなく生かしています。ミル打ちの小さな金の粒と宝石の柔らかな輝きが融合しています。一見シンプルなイヤリングに見えますが、こうしたミル打ちなどの細かい作りにモダンジュエリーとの違いがあり、それだからこそ、キャストにはない自然な美しさが感じられます。
もともとはピアスとして作られた物なのでしょう。イヤリング金具とシードパールがセットされた金属の台座に繋がれた跡があります。金具と台座の接点の直径がほとんど同じなため、違和感がありません。留め具も古い時代のネジ式の物で微調整が可能です。ネジの頭の内側には9cという9金を示す刻印が打たれています。
当店でも久し振りに手に入った状態の良いエドワーディアン期のイヤリングです。
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