魂を象徴するといわれる蝶々をモチーフとしたフィレンツェの工芸品ピエトロデューラのブローチ
蝶々は魂を表すものであり、恋の女神プシュケの象徴としてルネッサンス期以降19世紀の絵画やジュエリーにまで好まれたモチーフでした。そうした蝶を天然石の組み合わせで表現した作品です。
イタリア語で硬い石という意味のピエトロデューラは、イギリスではフローレンスモザイクと呼ばれています。19世紀にグランドツアーでイタリアを訪れた貴族の子弟たちは各地で特産工芸品を購入していました。ナポリではカメオを求め、ローマではマイクロモザイクを、ベネチアではベネチアングラスを、そしてフィレンツェではピエトロデューラ(フローレンスモザイク)を求め故郷へ持ち帰りました。
現代でもフローレンスモザイクはフィレンツェで作られていますが、やはり19世紀の作品は現代のものと比べるとカメオやローマンモザイク同様に精巧に作られています。具体的には組み合わした石と石の隙間が少なく、石の自然な色のグラデーションを生かし、立体感を出しています。この蝶も翼の先端まで細く切り抜き角が鋭角的です。また孔雀石や白大理石の色の変化を生かしています。
現在残存しているアンティークのフローレンスモザイクはその多くが花をモチーフとしており、こうした蝶を大胆にモチーフしている作品は珍しいです。また、ヨーロッパで見かけてもひびが入り割れてしまっているものや欠けてしまっているものが多く、こうした完品の物は少なくなりました。
フレームはシルバーを含んだゴールドで、金線で飾られています。裏をみるとフックが下部に付いていますが、これはパーティーなどの際に華やかさを増すためにこのフックにバロックパールなどのヘッドを下げるための物です。
19世紀のブローチにはよく見られる作りです。
非常に状態が良く繊細な作りで、フレームも手の込んだオリジナルの作品です。
フローレンスモザイクも急激に量が減り、手に入りにくくなったアイテムの一つです。
プシュケの象徴でもある蝶はどこへ飛んでいくのでしょうか。
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