ヴィクトリアンの影響を残しながらもアールデコへの変化が見られるリング。
透明感のある少し淡い色合いのサファイアは覗き込むと、中に小さな星が煌めているようです。小さなファセットが光を反射するからでしょうか。
今から丁度100年前に作られたこのリングはソリテールのようにセンターストーンが生かされており、左右に二個ずつダイアモンドがセットされています。中心からオールドヨーロピアンカット、ローズカットとなっています。
中央のサファイアのカットをみてもテーブル面が小さく現代のカットと異なるのが解ります。カット面をルーペで見ていくと、技巧の形成が感じられそれもまた面白いです。
肉眼では解りにくいですが、内部に天然サファイアを示すインクルージョンもあります。こうしたレモン型に近いマーキースを横にしたようなフェイスは1900年前後のリングにイギリスで流行した形ですが、ソリテールに近いように一つの色石を中心に入れるデザインは珍しいです。また、レモン型も1900年頃の物に比べ、少し横に伸びたようなシャープなものになっています。こうしたデザインの変化にアールデコへとジュエリーが遷り変わろうとしていることを感じられます。
シャンクの内側には左から593、SB&SLCo_ 、王冠、18、横向きの錨、Vと入れられています。
593は作品番号、次がメーカーズマーク。少し間を置いてある王冠と18はイギリス製のハイカラットゴールド18金であることを示しています。錨はバーミンガムで登録され、Vで製作年が1920年と解ります。
更に時代が進み1930年代なるとこうしたデザインは消えていきます。19世紀の香りを残しながらも新しい美術様式が動き出し始めているのを感じるリング。ローリングトゥエンティ―と呼ばれる時代が始まる年に生まれた今見てみ斬新さを感じさせる指輪です。
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