パート・ド・ヴェール技法を代表するガラス作家ルソーの希少なペンダント
ガブリエル・アルジー・ルソーはアールデコ期に活躍したガラス工芸作家であり、パート・ド・ヴェールを使った作品で最も有名な人物です。
1885年に生まれ、物理学や科学を学んだ後、セーブル国立陶芸学校に進みます。卒業後、パリ近郊に自らの窯を構え、パートドベール技法を技法の研究に励みます。1914年にはフランス美術サロンにパート・ド・ヴェール作品を出品します。それをきっかけに独特の風合いと美的センスに富んだ作品は人気を博しました。その後、1921年にアルジー・ルソー・パート・ド・ヴェール会社をパリに設立します。
パート・ド・ヴェール[ Pate de Verre ]とは硝子の練り粉という意味で、その製作過程は色の付いた粉末硝子に植物性糊を加え粘土状にしたものを練り、鋳型へ充填します。その後窯で焼き上げ、型から外し磨き上げた技法です。耐火性の型に入れたまま、その型ごと窯の中で焼き上げるという特殊なやり方を施しています。粉末ガラスの中に含まれた空間がそのまま気泡として残り、独特の質感のガラスとなります。溶融成型した表面を 注意深く丹念に研磨しなければならず、その作業には非常に手間を要しました。そのため、量産が難しかく、ガレやドーム、ラリックなどと比べても製作数が少なく、市場に出ることが少ないです。
古代ローマで宙吹きガラス技法が発明される以前のガラス器が非常に効果で希少であった時代のエジプトやフェニキアではパート・ド・ヴェール技法が使われており、当店でも何点か取り扱ったことがあります。やはり、残存数が少なく、非常に高価でした。
モチーフは赤色の薔薇で、パート・ド・ヴェール技法の硝子独特の蝋のような艶が温もりを感じさせてくれます。薔薇の内側の花弁には白色の硝子も使われ、光の描写や奥行きを感じさせてくれます。外周には赤い棘が付いた茎がぐるりと囲んでいます。右側にはG.A.Rというガブリエル・アルジー・ルソーを示すイニシャルのサインが陰刻で入れられています。裏側をみると、半透明のガラスは光と表側の赤と黒の色合いが抜けて見えます。小さな気泡も内部に見えます。
状態は良好でヒビなどもありません。しいて言えば、裏から見ると解るのですが、上部の淵に気泡が半円で抜けた後がありますが、これは後に欠けたという訳ではありません。
紐は最近になりフランスでシルクの紐に交換された物であり、当時の雰囲気を忠実に再現しています。ご希望があればチェーンなどにも交換が可能です。
希少性の高いパート・ド・ヴェール技法の逸品。装飾品としても工芸品としても魅力のある作品です。
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