分厚いガーネットは中に炎が宿っているようです。
ヴィクトリア時代には丸く磨きあがられたカボーションカットのガーネットの事をカーバングルと呼び、非常に人気がありました。アルマンディンガーネットの深い色合いは磨き上げると中に炎が灯っているように映ります。このペンダントも手に取り動かし眺めると中で炎が揺れているようです。
19世紀のカボーションカットは現代の物に比べると厚みがありますが、特にこのペンダントに使われているものは厚みが7mm以上もあります。そのため、その分厚さから赤黒く見えますが、その一方横からも光が入り赤い線が所々に浮かび上がります。
その見事なガーネットを生かすために、フレームも手が込んでいます。周囲に飾られているダイアモンドは四枚の花弁を持つ花の形に覆輪留めされています。その内周のダイアモンドがセットされた部分は爪の役目も果たしています。覆輪留めされたガーネットは高さがあるため爪として目立つことなく自然にデザインの一部としてガーネットを留めています。
外側のダイアモンドは高さを低くし同じように花の形にセットし飾られています。ナイフエッジの線で中心から放射状に広がるようになっています。さらに花弁のようなナイフエッジの線で曲線を連続し外周には天然真珠が一つ一つピン留めされています。
真珠はよく見ると天然のため微妙に一つ一つ形が異なり、そこにまた味わいがあります。ガーネットのカボーションのカットや金細工が精確に均等に作られているため、天然真珠の個性が却って手作りの温かみをこの作品へ付与している気がします。
裏をみると表側からは想像がつかないくらいに太くしっかりとした構造になっているのが解ります。微妙に太さが異なることからもナイフエッジの金の台がハンドカットによる手作りであることが解ります。
バチカンは大きめで内周の縦が6.7mm横4.8mmあるので、様々なチェーンの他、ベルベットのリボンや淡水パールのネックレスなどでも合わせて楽しめると思います。また、玉が通らなくてもネックレスの糸ならばバチカンの外から通せる構造にもなっています。
カボーションカットのガーネットはヴィクトリア時代を代表するジュエリーとも呼べ、1980年代から90年代にかけてのアンティークジュエリーのブームの際には多くの日本人ディーラーがイギリスで探し回っていました。けれど、今では状態の良い本当のヴィクトリアン時代の物と呼べるものは、ほとんどイギリスでも見かけなくなりました。
アンティークジュエリーを集めている方には是非一つはお持ちいただきたいカボーションカットのガーネット。その中でも石、フレームワーク、どちらも秀でた逸品です。
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