糸鋸で彫り抜いた驚異の技術の透かし細工のブローチ
職人が糸鋸を使い、プラチナと18金ホワイトゴールドを合わした板を彫り抜いて作った透かし細工のブローチです。
この時代になるとプラチナフロントゴールドバックにおいて、イエローゴールドではなく、ホワイトゴールドをプラチナに合わせることが特にフランスの工房で行われていました。
当時プラチナの主な産地はロシアであり、第一次世界大戦とその後のロシア革命によりプラチナの入手は困難になりました。そこでプラチナの代替品として金にパラジウムを混ぜるホワイトゴールドが多く使用されるようになります。
このブローチもそうしたプラチナが希少であった時代にプラチナとホワイトゴールドを合わして作られた物でした。現在では、手間を考えるとプラチナもしくはホワイトゴールドのいずれかだけで製作したほうが安価にできるため、こうした細工が行われないでしょう。
プラチナはプラチナだけでは柔らかいため、イリジウムなどを入れて割っています。それにより、プラチナは硬さが増しこうした細い透かしや細やかなミル打ちも施さすことが可能になります。ホワイトゴールドも金にパラジウムや銀や銅を足すことにより硬さが増していますが、ニッケルを加えたものに比べると柔らかいと言えます。
このブローチは側面に鷲の横顔の刻印が入れられています。イエローゴールド同様フランス製の18金を示す刻印です。その他側面中央と針に「AJ」と読める刻印が打たれています。テッポウと呼ばれるストッパーが付いた針の受けには992と数字が彫られています。これは工房が入れた作品番号でしょう。
側面の拡大した画像をみるとプラチナとホワイトゴールドが合わさっているのが判るかと思います。一段目の半分くらいまでをプラチナの板を使いその下にホワイトゴールドが合わさった構造になっています。
それを職人が手仕事で透かし状に彫り抜いています。裏をみると手で繰り抜いていた味わいが感じられます。表側は裏側よりも線が細くなっているうえ、前面に細密なミル打ちが施されており、煌びやかな輝きに包まれています。ダイアモンドがセットされている部分は溝を彫り起こした爪でセッティングしています。これにより表面に凹凸が生まれ、ブローチに立体感が感じられます。
セットされているダイアモンドはトランジッションカットとローズカットが併用されており、輝きに違いが生まれ、特に中央のダイアモンドの煌めきが引き立っています。
その複雑で正確な透かし細工と極小のミルグレイン、アールデコのデザインの斬新さが重なり生まれた逸品のブローチ。本体価格が498,000円と50万円を切った非常にリーズナブルな価格でご提供できています。100万円以上のアンティークジュエリーや500万円くらいのモダンジュエリーと比べても見劣りすることが全くない程の最高の技が費やされています。
アールデコ期の優れた作品。大きさも使い易く、身に着ける際の角度も横、斜め、縦と全ての角度で楽しんでいただけるブローチです。
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