高貴な色合いのアメシストを生かした手の込んだ作りのリング。
現代の宝飾品店でアメシストのリングを始めとするジュエリーを探しても、なかなか良質で気に入ったデザインのものに出会わなかった経験を持つ方は多いと思います。
私も以前探した時には、無理に価格を吊り上げようとダイアモンドで周囲を囲んだキャスト製のリングなどが多かったのを覚えています。その他にはエスニック系のショップにあるシルバーの台に嵌め込まれたもので、普段使いのカジュアルなものでした。両極端であり、繊細さとデザイン性に富んだものは見かけませんでした。
こうした手の込んだ作りの台に嵌め込まれ、エレガントなものは出会うことも少ないです。その上、ガーネットやルビー、サファイア、ダイアモンドなどに比べ、アメシストを使ったリングはアンティークジュエリーにおいても絶対数がかなり少ないです。何故かヴィクトリア時代はもちろん、半貴石が流行したエドワーディアン期、アールデコ期においてもブローチやペンダントでは見かけるにもかかわらず、リングとなるとマーケットに並んでいるものは時代の浅い物ばかりです。
このリングはアールデコ期に作られた物でしょう。恐らく1930年頃の指輪のため、フェイスの高さが7mmとそれまでのリングに比べ少し高くなっています。プラチナに代わりホワイトゴールドを使用されるようになっていますが、エドワーディアン期のジュエリーに比べても見劣りしない細やかなミル打ちを施されています。透かし部分も彫り抜いています。
アメシストは複数の板状の爪で覆輪のように覆い留めています。石の周りを指でなぞっても爪はひっかりが無くきれいにセットされています。一つ一つの透かしの部分は花や葉を表現しているようであり、彫り起こされた小さな爪でローズカットのようなファセットの少ないダイアモンドがセットされています。
シャンクに内側には二つの刻印があり、一つは18という金の純度を示す刻印が打たれています。もう一方のマークは途中で途切れており、判別ができません。恐らくメーカーズマークでしょう。
古い時代のリングでは珍しくアメシストを使用したリング。石のエッジにもほとんど摩耗や傷もなく、状態は非常に良好です。画像からもわかる通り、光を透かすと石の中にインクルージョンがあります。けれどリングを嵌めた画像を参考にしていただくと、指に嵌めると全く気にならず、目に入らないものです。
指輪全体も大き過ぎず、小さ過ぎることもなく、使い易く品格のある存在感が漂う指輪です。アメシストの指輪を探していたけれども、なかなか出会わなかった方には是非お勧めしたいリングです。
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