青春の女神へーべカメオ

不老不死の神酒ネクタルを鷲に化身したゼウスに捧げる女神へーべをモチーフとしたカメオ

• 商品番号 /C4035V
• 年 代 / 19世紀後期頃
• 国 名 / イタリア
• サ イ ズ / 縦：59m　横：52mm　厚さ：14.8mm
• 素 材 /  コロニアル貝、真鍮にGP

へ―べはヘラクレスの妻であり、オリンポスの神々の酒宴において酒を注いで回る役割を担う女神です。「飲むと年を取らない」と言われ、神々の若さを保つされる神酒ネクタルを神々に注いでいます。いつまでも変わらない若さを与え続けけることから、へーべは青春を司る女神として呼ばれるようになりました。

このカメオは幾分大きめな特に横幅のある貝を使用しています。大きなキャンバスを生かし、へーべのふくよかな姿と羽を広げた鷲に化身したゼウスを収めています。

天界であることを示すように、左下にはもくもくとした雲があります。へ―べの頭部などにはうっすらとコロニアル貝のオレンジ色斑点となった層を残し、三層彫りとなっています。ティアラを付け、細やかに彫り込まれた髪の毛は肩から腕へと伸びています。

色の付いた頭部と細かな彫りの頭髪とが対照的になり、頬や胸元の肌の滑らかさが引き立てています。

左手にはネクタルが入った杯が持たれ、そこにゼウスが嘴を入れようとしています。鷲に化身したゼウスの表情は最高神に相応しく威厳に満ちています。胴部や翼は非常に細かく羽の一つ一つまでもが彫り上げられており、手前に来ている左の翼は浮き上がり、カメオに遠近感を与えてくれています。それは顔や腕、指先にも言えることですが、重なり合う部分に段差を付けていることにより、実際に付けると、細部がかなりくっきりと浮かび上がります。

また、このこのコロニアル貝は白と背景のオレンジ色のコントラストがハッキリとしているのが特徴です。

フレームは恐らくイギリスで作られた物でしょう。リボンの上に花模様の彫り込みが入れられています。真鍮にゴールドプレートが施されたオリジナルの物です。カメオとの調和がとれた装飾模様です。

青春の女神へ―べ、横顔のカメオにとはまた異なった印象的な魅力を持ったカメオです。実際に身に付けた際には、はっきりとモチーフが浮かび上がります。