アールヌーヴォー様式の素材、作り、デザインに優れた作品
無核の天然真珠が厚みのある真珠層から生まれる照りを100年以上の時を経ても変わらず保っています。花弁の先端には小さなデマントイドガーネットが三つずつ合計9個セットされ、作品にアクセントを加えています。
それはデマントイドガーネットがダイアモンドよりも光の分散度が高く、屈折率もガーネット族の中で最も高いためです。そのため、小さなデマントイドガーネットでも存在感があります。
1853年にロシアのウラル山系で一人の少年によって発見されたデマントイドガーネット。まるでダイアモンドのように輝く様子から1878年フィランドの鉱物学者によりオランダ語のダイアモンド(demant)から名をとり、デマントイドガーネットと呼ばれるようになりました。
鉱山はロマノフ王朝の管轄の下に置かれ、宮廷宝飾品に愛用される宝石となりました。やがて、ヨーロッパ各地の王侯貴族の間にも人気を博したデマントイドガーネット。ティファニーも好んで使用した言われます。その後、1917年のロシア革命以降鉱山は閉鎖され、近年に至るまで幻の宝石と呼ばれていました。現在もロシアの鉱山は閉鎖されているため、その希少性が増しています。
遥かロシアのウラル山脈からイギリスに運ばれセットされたデマントイドガーネット、当時も大変希少な宝石でした。蛍光色のようで若草をイメージさせてくれる色合いのデマントイドガーネットは真珠との相性が良く、1900年頃のイギリスの宝飾品には同様の組み合わせが見られます。
そうした中でも、アールヌーヴォー様式の植物と曲線を取り入れたデザインは珍しく、流れるような勢いのある形状になっています。この形ですと、縦、横、斜め、いろいろな角度でブローチを付けて楽しむことが出来ると思います。横向きにする際には裏に一枚当て布を付けていただくことにより、ブローチの傾きを抑える効果があると思います。
裏側をみると、中央に菱形が三つ並んだような金の板が付けられており、そこには15ctとい15金を示す刻印が打たれています。これにより金の純度と共にイギリスで作られたことが判ります。また、デマントイドガーネットの石の裏には小さな穴が開けられており、光を通すようになっています。針も金でできており、良質な作品であることが伝わってきます。
実際に手に取った際にも、他の同じ時代の真珠を使用したブローチに比べ、金の台座に丸みと厚みがあることが感じられます。通常の天然真珠のブローチとはひと味違うブローチです。
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