ヘレニズム文化の影響によるギリシャ神話最高神ゼウスを彫り込んだ印章ペンダント
フォブシールと呼ばれる印章のペンダントには主に3種類あります。
一つ目は男性が身に付けた紋章が入っている物。爵位は基本的に男性が継承するものであったため、その人の地位を表す紋章が彫られたフォブシールは男性が身に付けていました。紋章そのものが彫られた一級品から、紋章の一部のみの物、紋章の一部とイニシャルやラテン語の格言を組み合わしたものなどがあります。
二つ目はイニシャルや銘文が彫られたもの。紋章の入ったフォブシールは持てなかったとしても地位の高い女性たちは自らのイニシャルが入ったフォブシールをオーダーし身に付けました。文字以外にも鳩や手紙などモチーフを彫った物があります。また、それらのモチーフとイニシャルや一文を組み合わしたものもあります。
三つめはヘレニズム文化の影響によるもの。ルネサンス期における古代ギリシャやローマへの政治、美術への復古は、その後、18世紀の新古典主義、19世紀の考古学様式の流行へとつながります。そうした中、古代のインタリオを蒐集することや復元することが盛んになります。モチーフはヘラクレスやアテネ、ゼウスなどオリンポスの神々や古代ギリシャの哲学者、古代ローマの皇帝などが好まれました。
このフォブシールもそうした古代のインタリオの影響を受けた作品であり、モチーフはギリシャ神話の最高神ゼウスとなっています。豊かな髭に覆われた顔と頭部に月桂冠が飾られています。シールの素材となっている石は瑪瑙や水晶が多く、どちらも硬度7と硬いため、現代のような電気リューターが無い時代、大変な労力と技巧を必要とされました。
スモーキークォーツのエッジの部分つまり金のフレームとの接点部分は面取りをしたカットも施されています。また、インタリオが施されいる面と反対側の面もファセットを持ったカットが施されています。身に付けた際にカットされた面が光を反射し微かな輝きを放ちます。
フレームは9金で作られており、植物を連想させる緩やかな曲線を帯びています。他のフォブシールと異なり、フレームの構造により、石の上部も見られるのが特徴です。身に付けた際に石が見えるというのも魅力です。半透明のため、下地の洋服の色も透けて映り、雰囲気が生地の色合いによって変化します。
久し振りに手に入ったフォブシール。古代の神々の威光が胸元に宿るように光ります。
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