古典様式の影響による金細工が特徴のブローチ
18世紀から19世紀にかけて、イタリアやギリシャ、エジプト等各地にて古代遺跡の発見と発掘が続きました。古代の彫像や宝飾品は当時の思想や美術様式にも影響を与えました。そうした中、発掘された古代エトルリアの金細工の装飾品は当時の人々に驚きと感動を与えました。古代の金細工の復元がイタリアの金細工師カステラーニを中心として試みられます。古典様式の金細工は1860~70年代にかけて再び人気を博し、イタリアだけではなく、イギリス等でも製作が行われるようになります。
このブローチも恐らく1860年代頃にイギリスで製作されたものでしょう。酸でテストしましたが、15金が使用されており、黄色みを帯びた黄金色の色合いで重厚感が感じられます。周囲には金の粒が一つ一つ蝋付けされています。側面から見ると微妙に均一でない並び方にハンドメイドの味わいが感じられます。
内側には四つの捻った金綱が並べられています。中央に太めの綱が使われその両側を細い綱が逆巻きに対比になって飾られています。綱を重ねることにより作品全体に重厚感を生み出しています。
二つの珊瑚と三つの天然真珠は鉢のような形をした台座にセットされ、中央に金の玉と連なるように並べられています。フレームには鉢のような台座が上下で接続されています。珊瑚の色合いは薄い桃色であり、若干左右で濃淡があります。天然真珠は状態が良く、真珠層の厚みから醸し出される照りが長い時を経ても失われていません。
手に取ると同じ時代の他の一般的な作品に比べ、重みが感じられ厚みのある金が使われていることが伝わってきます。内側から側面をみると、金の台座の板の厚みが判ります。針も金製の物であり、根元が少し幅が広くなった構造で生地にしっかり留まるようになっています。
古代エトルリアからローマ、ルネサンス、ネオルネッサンス様式へと連なる時代感が醸し出されている逸品です。
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