8mm程の天然真珠の照りには自然の恵みの澄んだ温かみが感じれる。
リングにこうした大きな天然真珠がセットされている物は非常に珍しいです。アンティークのリングには小さなシードパールがセットされていることが多いですが、ほとんどが4mm以下の物です。
このリングの中央にセットされた物は縦8mm横6mm厚み4.8mm程あります。このくらいの真珠層が重なると、虹色のような光沢も生まれます。また、偶然形成された天然真珠は養殖真珠のような削られた玉を入れているわけではないので、表面が均一ではないです。そのため、厚みに見る角度により差が生まれ、そこが真珠の表情になっています。
20世紀初頭には天然真珠はその価格が暴騰し、真珠のロングネックレスとマンハッタンの一等地のビル一棟が交換されたという記録も残っています。
そうした貴重な天然真珠を横から見ると王冠のように見える爪でセットしています。左右を飾るトルコ石も同様に8本の爪で留められています。空色のトルコ石はルーペで拡大してみると、若干緑色に変色していることが判ります。多孔石であるトルコ石は人の汗などに含まれる鉄分が入ることにより緑色に変色することがあります。この石は100年以上時を経る間に僅かに変色したのでしょう。
また、石の裏を見ると、トルコ石には褐鉄鉱の筋が入っており、先ほどの変色と合わせて天然のトルコ石であることが判る判断材料になります。トルコ石は古代から宝石として重宝され、ローマ時代には既に模造石が作られていました。同様に19世紀にもダイヤや真珠などの宝石に合わせたトルコ石に硝子などで作られた模造石が使用されていました。そうした水色の硝子はルーペで見ると均一な色をしていることが多く判別が付きます。
シャンクはショルダーが厚みがある丸みを帯びており、フェイスと反対側の先端に行くに従い細くなっています。指に嵌めても指輪の厚みがなるべく気にならないようなストレスのない作りになっています。シンプルですがこのショルダーからアームにかけての丸みを帯びたカーブが美しいです。
石のセッティングの仕方、シャンクの構造、三つ横に宝石を並べるデザインこれらを考慮すると1900年前後のリングだと判断できます。
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