商業と旅の守護神ヘルメスをモチーフとした三層彫りカメオ
オリンポス十二神の一人であるヘルメスはローマ神話でのメルクリウスに相当し、ゼウスを始めとする神々の使者、メッセンジャーとしてギリシャ神話に登場することが多いです。また、商業や旅、雄弁、発明などの神ともされています。
そのアトリビュートは翼の生えたペタソスと呼ばれる帽子とカドゥケウスと呼ばれる二匹の蛇が巻き付き先端に翼のある杖です。このカメオにおいても三層のトップにくる淡いオレンジ色の層をペタソスやカドゥケウスに巧みに使い、浮き立つように表現しています。サルドニア貝を使ったカメオでも、こうした三層を生かした作品は比率的に少なく、まして、ヘルメスをモチーフにしたものは大変珍しいです。
同様にオレンジ色の層を生かし、頭部から覗く巻き毛の髪は丁寧に彫り上げ立体感を醸し出しています。また、帽子に付いた羽は貝の厚みがある層を生かしており、側面から見るとその厚みが伝わると共に、奥の翼つまり帽子の右側の翼もしっかりと彫られています。
カドゥケウスはアポロンから与えられた杖であり、互いにいがみ合っていた二匹の蛇の中央にヘルメスがこの杖を置き、二匹の蛇が和解し絡みつきました。そのため、この杖は和解や平和の象徴でもあります。また、蛇が螺旋状に絡みついた様子は生命力や権威の表すとされ、超自然的な力が宿るとされました。医術や科学を象徴しています。DNAの二重螺旋構造のようにも見えることが不思議です。
ヘルメスはヘレニズム文化の下、エジプトの神トートと習合し、ヘルメス・トリスメギストスと称され、やがて、12世紀には錬金術を司る神とされました。これがあらゆる科学の神、学芸や医術の神とされることに繋がっていったと考えられます。それにより、カドゥケウスが医術の象徴となりました。
北米を中心にヘルメスの持つカドゥケウスは、病院などの標章になっています。また、ヘルメスは雄弁の神であるため、フランスの国民議会の演壇にも描かれています。
フレームはオリジナルで、上下四方に巻き込んだような装飾があり、浮き彫りで模様が入れられています。それぞれ、中央には百合を具象化した模様、周囲にはアカンサスの葉のような模様が入れられています。
裏を見ると、モチーフが透けて見えるようになっています。これは軽量化を図るために裏からも彫り厚みを調整しているためです。尚、針にも金が使われています。
大きさはフレームも含め縦が約5.5cmと程良く、貝の色合いも優しいため、普段から使っていただけると思います。
商業や旅行、発明に、医学等、様々なことを司るヘルメスをモチーフとした珍しいカメオです。
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