丁寧に作られたサファイアのデイジーリング。
1920年前後にはクラスターリング(デイジーリング)と呼ばれる花型模様のフェイスを持ったリングが流行しました。その多くがダイアモンドがプラチナのフェイスにセッティングされ、シャンクが金というものでした。このリングはサファイアを留める爪にはゴールドが使用され、周囲のダイアモンドがセットされた部分には白金属が使用されています。
側面から見るとその白いフェイスを持ち上げるように透かしになった王冠のような部分にはゴールドが使用されています。それに連なるショルダーとアームにも同様にゴールドが使われています。
こうした一般には白い金属であるプラチナとゴールドの組み合わせは1900年頃から1920年代頃までにリングに多く見られますが、1930年代以降の指輪にも主流ではないのですが見受けられます。このリングはフェイスが幾分高くなっている構造であること、セットされているダイアモンドがキューレットが無くモダンカットに近いことから恐らく1930年頃に作られた物だと推測できます。
それでもフェイスをループでみると、ダイアモンドを留める爪はハンドカットで削り起こされ、石を抑えています。また、内側のダイアモンドとダイアモンドの境の部分には細やかなミル打ちが施されています。
またフェイスを裏からルーペでみるとサファイアを囲む金の台座と周囲の白いフェイスは四点で溶接されています。その白いフェイスも内側から透かし模様の金の台座に目立たないようにつながれています。こうした細やかな作りからも第二次世界大戦後の作品ではなく1930年代以前に作られた物だと判断できます。
この白い部分は機械でテストしたところプラチナでもホワイトゴールドでもありませんでした。はっきりとした化学組成は分からないのですが、この時代にはパラジウムを台座に使ったジュエリーも見られるのでその可能性もあります。
時代の過渡期に合わらわれた通常のリングとは異なった作りと素材を使った大変希少な指輪です。丁寧な職人技によりその美しさは現在でも変わることなく、指に花を添えてくれます。
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