19世紀末に生まれた ドイツ語圏『青春様式』の優美な作品
ユーゲント・シュティールとは19世紀末にミュンヘンを中心に生まれた新しい美術様式で雑誌「ユーゲント」からその名が採られ、ユーゲント・シュティールと呼ばれるようになります。ユーゲントは青春を意味し、シューティールは様式。つまり当時の若い芸術家たちによって生み出され爆発的な人気を経たこの美術様式は「青春様式」と呼ばれてのです。
そこには日本の浮世絵やフランスの印象派、イギリスのアーツアンドクラフトの影響が見られます。ウィーンなどのドイツ以外のドイツ語圏にも広まり、フランスのアールヌーヴォー様式に似た時代の先端をいったものでした。
この作品も枠の淵に入れられた585というマークが無ければ一見フランスやイギリスで作られた作品かと見えます。アールヌーヴォー同様に植物をデザインに取り入れた左右非対称のものになっています。ユーゲント・シュティールでは「構成と装飾の一致」が重視されていますが、植物をデフォルメしたその姿は構成との一致がまさに感じられます。
爪留めされた0.2カラット弱の大きさのオールドヨーロピアンカットのダイアモンドは周囲の爪と共に花を表現しています。その下から伸びる線は茎を表しており、二つに分れ広がる線にはそれぞれ三つのローズカットダイアモンドがセットされており葉を生き生きと表現しています。少し曲がった曲線と細い先端に生命感が宿っているようです。次第に細くなっていく葉の内側には彫り上げられ作られた小さな粒があり、ダイアモンドが連続してセットされているよう錯覚させられます。
ブローチの左右の部分にも同様にローズカットダイアモンドが四つずつセットされており、葉の部分とこの左右のエッジには細やかなミル打ちが施されています。
裏側は14金が使用されており、側面から見るとプラチナと14金が隙間なく見事に合わしてあるのが判ります。ダイヤの裏面はハンドカットで開けられており、光が多く通る構造になっています。針と受けも同様に14金で作られています。
このブローチは横向きだけでなく、斜めはもちろん縦にしても全く違和感なく、また、違った表情で楽しめます。
フランスのアールヌーヴォーのジュエリーに比べ、少しデフォルメしたシャープさも兼ね備えており、すっきりとした印象があります。そのため、今みてもモダンさ感じられ使い易いです。デザイン性と作りの良さがあるブローチ。シンプルながらもオリジナルの美しさを兼ね備えています。
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