鮮やかな空色のトルコ石と艶やかな天然真珠、煌めくダイヤ、それ受ける黄金色の台
1890年頃から1910年頃にかけてハーフカットした小振りの天然真珠をすり鉢状に彫った台座に入れ、彫り起こした爪でセットした植物文や星型のブローチとペンダントは大変流行しました。
中東のアデン湾やスリランカのマンナール湾などでは天然真珠漁が盛んに行われ、ヨーロッパに良質な真珠が輸入されました。まだ、カルチャーパールと呼ばれる養殖真珠が日本で作られ、輸入される以前の時代です。
このブローチに使われている真珠は同時代の他の真珠に比べても、艶やかで真珠の色合いも揃っています。また、大きさも同様のベビーパールを使用した物に比べ、粒の大きさが一回り大きい物を使用しています。金の台座も他の物に比べ、厚みがあり、その分、深く真珠を包むように囲んでいます。手に取ると、金の重みが感じられます。
トルコ石は恐らくイラン産の物で、濃い青空のような空色の物が使われています。色合いも揃っています。若干緑色に変色しているものもよく見るとありますが、これは天然のトルコ石の証です。19世紀には金を使用した宝飾品にもトルコ石の代わりに水色のガラスをセットすることも多かったです。そうした中、このブローチに使用されている物は、ルーペで見るとトルコ石特有の黒い皺の様なインクルージョンがある物もあり、天然と判断できます。
中央には輝きに力強さのあるオールドヨーロピアンカットのダイアモンドがカットダウンセッティングで留められています。ダイアモンドを側面から見るとモダンカットに比べクラウン部分に高さがあることが判ります。そのため中央のテーブル面は小さく、一つ一つのファセットが光を反射します。
裏側をみると、中央に手回し式のネジが付いています。針を立て、ネジを回すとブローチの針と受けが外せるようになっています。取り外すと、三つの芯が針側にあり、本体には三つの穴があります。左右の芯を合わしたうえで、中央のネジをネジ穴に合わし留めると、傾かずに装着できる構造になっています。ペンダントとして使用する際にはこの針と受けを外し、ペンダントのバチカンを立てて使用できるようになっています。針が刺さらず、ペンダントも安定し易くなります。
こうしたブローチの針や受けが取り外せる作りは19世紀後期から20世紀初期にかけて、ストーンカメオを始めとして良質な宝飾品に見られます。
小振りながらも選りすぐられた宝石と金をしっかりと使用し、丁寧な作りで仕上げられた作品。実際の大きさ以上に存在感を感じさせてくれるブローチ&ペンダントです。爽やかな空色がとダイヤの澄んだ輝きが気持ちをすっきりとさせてくれるようです。
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