ジョージ5世の時代第一次世界大戦前のイギリスが繁栄していた時に作られたリング。
金の板を彫り込み、削り出し細工したリングです。中央のサファイアは星留めされ、八角の星型に溝を彫り、彫って起きた爪で石を留めています。その左右には四つの溝から起こした爪でシードパールがセットされています。左右には台座の幅が狭くなることに合わせ彫られた溝から起こした四つの爪でそれぞれが留められています。
さらにショルダー部にはTと百合を表現したような彫り込み模様が刻まれています。フェイスの上下の連続模様もまた手彫りにより作られた物です。
サファイアの裏は穴が開けられたオープンセッティングになっており、光を通す構造になっています。面白いことに中央のサファイアは通常にカットされたサファイアなのですが、左右に配置された小さなサファイアはどれもダブレットと呼ばれる張り合わせ構造になっています。
ダブレットは古代ローマ時代にはすでに使わていた技法で、宝石を美しく見せる効果を生みます。このサファイアは表側は天然のサファイアを使い、裏側にはガラスが使われ、二つを見事に貼り合わせています。
断面を合わせ、貼り合わせた跡を判らないようにすることは高い技術を必要とします。そのため、現代ではこうした小さなサファイアでダブレットを施すよりも天然のサファイアをそのまま使用したほうが安く付きます。私がいつも見てもらっている宝石鑑別の会社も昔の技術に驚いていました。
四つの小さなサファイアはどれもダブレットが施されているにもかかわらず、中央の天然のサファイアと色のバランスに違和感もありません。通常ではまずダブレットとして区別することはできないでしょう。
シャンクの内側には刻印が並んでおり、左からメーカーズマークのB&H。次に9金を示す9と.375。バーミンガムのタウンマークである錨。1911年の登録を示すアルファベットの小文字のmが打たれています。
石に彫り込みを入れて台座に埋め込むように宝石をセットしたデザインのリングをジプシーリングと呼びます。その中でも手の込んだ彫り込みを入れた一味違うデザインのリングです。
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