樫の葉の冠を被った威厳のあるギリシャ神話の最高神ゼウスを象ったカメオ。
コロナの影響で実際にヨーロッパに足を運ぶのが難しくなっている中、イギリスやフランスの長年の付き合いがあるディーラー達から様々なアンティークを送ってもらっています。けれど、カメオは特にシェルカメオは全く送られてきません。
これまでもここ10年程はシェルカメオが非常に少なくなってきており、イタリアはもちろんロンドン・パリ市内では入手が難しくなっていました。
そのため、地方のフェアを回り、手に入れていたのが実情です。まさに足で稼ぐといったところでした。やはり20年前の価格を知っている私にはたまに見かけるイタリアやロンドンでのシェルカメオの価格は納得ができず、地方で優れた彫りの物を適切な価格で仕入れてきていました。
しかし、こうして実際にヨーロッパのマーケットに行くことができなくなった今、全くシャルカメオは入ってこなくなり、以前集めていた一点一点が改めて、貴重で希少性が高いことを感じています。
このカメオも昔仕入れたものでしたが、再度、売場に出すことにしました。
もともと男性をモチーフとしたカメオは少なく、時代も古い物が多いです。この作品は恐らくカメオの彫りやレポゼワークのフレームからすると1860年代頃に作られた物だと推測できます。よく見ると力のある目には目玉までが彫り込まれています。顎から首の後ろにかけてはカールを帯びた豊かな髭や後ろ髪が彫り上げられています。
頭部にはゼウスを暗示する樫の冠が飾られており、さらなる威厳を与えてくれています。
貝も良質な物が使用されており、浮き彫りにされた純白の層と背景の濃い茶色の層のコントラストがハッキリとしており、立体感を感じさせてくれます。
フレームはレポゼワークという金の打ち出し細工が施されており、三種の植物の模様で飾られています。重厚な見た目と異なり、打ち出された枠は軽量であり、手に取ると驚くほど軽いです。葉の表面には細やかな彫り込みも入れられ、金の反射光が程よく抑えられています。
裏側をみると、フレームの裏面はしっかりと覆われており、こうした点からも丁寧に作られていることが伺い知れます。上部には楕円のバチカンが付いており、かなり太めのチェーンも通すことが可能です。針は受けのぎりぎりになっているため、ペンダントとして使用の際にも引っ掛かる恐れはほとんどありません。
また、貝の裏面には針でなぞったような文字が見られ、職人のサインかと思われます。
威厳を感じさせてくれる表情は迫力に満ちています。
ギリシャ神話の最高神であり雷の神でもあるゼウスをモチーフとした希少なカメオです。
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