19世紀中期の香りが漂うリング。
19世紀中期1860年代頃のリングはその作りをみると時代が判別できます。
このリングの作りをみると、後の時代の物とは、まずは石を留める爪の形が異なります。覆輪留めと爪留めを組み合わしたような台座になっており、どちらも板状になっています。それに対し19世紀後期以降の爪は丸みを帯びてくるものが多くなります。また、小さな石を組み合わしその間に粒金細工を施し、フェイスからショルダーにかけての側面には金の板を丸めて波打つような模様にした装飾がなされています。
石の裏側はクローズドセッティングになっており、指にあたる面が滑らかな金の板で覆われ、指輪全体の円の角度に合わして丸みを帯びています。
また、1850年頃から正式に刻印制度に取り込まれた15金を使用した物が多く、このリングにもその刻印があります。一度サイズ直しをしたのでしょう。15と.625という金の純度を示す刻印以外には消えています。僅かにメーカーズマークの最後のAだけが見て取れます。
ルーペで石を一つ一つ見ていくと、ルビーはどれも微妙に石の形が違い、正確な八角形ではありません。これは同時代のダイアモンドのジュエリーなどよく見られるものと同様で、違和感が感じられない程度に石の原型を残していると言えるのでしょう。
天然真珠も微妙に色が異なり、小さい一つは少しグレーがかっています。
エメラルドはこの時代の他のジュエリーでもよく見られる色の濃いものです。この時代には現代のようなエンハンスメントはもちろん施していません。
これら自然石の風合いと色の組み合わせにも時代が感じられます。
古典的なリングをお探しの方に是非お勧めしたい指輪です。指に嵌めると色石の組み合わせにもかからず違和感がありません。ルビーのピンク、天然真珠の白、エメラルドの深い緑、15金の渋い金色が調和し落ち着いた美しさを感じさせてくれます。
こうした時代を感じさせる魅力はモダンジュエリーは絶対に味わえないものだと思います。
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