希少な1850年代のリングは出会うことが少ない
ヴィクトリア時代中期のイギリスが華やかしい時代のリングです。
その作りを見ていくと、中央に色の澄んだガーネットがこちらに語り掛けてくるようです。
ガーネットのテーブル面には極小さな傷があります。けれど逆にこうした小さな傷や摩耗がダイヤ以外の宝石にあることは、アンティークのリングではほぼ全てに言えることです。私達ディーラーは買い付けの際に、リングに使われている石が古い物であるかどうかの判断材料にしています。
ジョージアン期から1850年代くらいまではそれ以降の時代に比べ、ファセットのあるカッティングが施されたガーネットではフラットなものが多いです。
このリングも多面カットのガーネットですが表面積に比べ厚みがないことが解ります。これはガーネットが色の濃い石であるため、通常のカットを施すこと、黒く映ってしまうためです。厚みを薄くすることにより、ガーネットの鮮やかな赤色が指の上で映えます。
左右にはオーバル型の天然の真珠がセットされています。ガーネットと天然真珠は共に覆輪留めと小さな板状の爪を組み合わしたセッティングになっています。覆輪の筒状のエッジはのこぎり模様になっています。
フェイスの上下には三つずつ金の板を降りた曲げたリボン状の装飾がなされています。ショルダーにもリボンのように湾曲した金の板が付けられており、二股に分かれたシャンクの間を飾っています。ショルダーの装飾もリボンが波打つようで、そのまま続くアームには二本の凹みが入れられています。
シャンクの内側には刻印があります。左から「C&R.N」というメーカーズマーク、次にイギリスのハイカラットゴールドを示す「王冠」、金の純度が18金であることを示す「18」、登録地であるバーミンガムのタウンマークの「錨」、製作年を示すアルファベットの大文字の「H」があり、1856年の物だと判断できます。
ガーネットを中心に全体がリボン模様で愛らしくデザインされたヴィクトリア時代らしい優し気なリング。現代物にはない時代を経た手作りの良さが感じられます。
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