色鮮やかなオパールとシードパールがアールヌーヴォの曲線美で華やぐ
20世紀になるとそれまでのヴィクトリア時代のレポゼワークと呼ばれる打ち出し技法などを使った大振りの金のブローチなどから、繊細な細い曲線を使ったペンダントやブローチへと流行の変化が見られるようになります。
それは新しい世紀が始まり、それまでの貴族や特権階級のみが宝飾品を使用していた時代から、多くの中産階級がジュエリーを楽しみ、おしゃれするようへと宝飾品が開かれていったことにも起因するのでしょう。
9金を使ったジュエリーはその硬さから細い曲線を使ったジュエリーに多用されました。このブローチも丁度この時代はアールヌーヴォー期に辺り、植物の蔓のような曲線を帯びたデザイン、植物を具象化したデザインが反映されています。
シンメトリーでもありながらもアールヌーヴォーの影響が感じられます。左右には三つ葉が飾られ、下部のデザインもアカンサスの葉の具象化したようなデザインになっています。蔓を表すような細い線はナイフエッジになっており、表側は細く繊細で、裏側は強度増すために太くなっています。胴体部に爪留めされたシードパールは大きさがグラデーションになっており、先端に近づくにつれ、小さくなっています。さらにその先端では金の小さな粒が彫られ、グラデーションが続いているような効果を生んでいます。
オパールと中央にセットされた三つの真珠はミル留めされており、これもまたこの時代の特徴的な作りです。上下で色の揃ったオパールはどちらも遊色効果の高いもので、緑や青、紫、ピンクなどのファイアーが浮かび出ます。
この時代には似たようなデザインながらも平面的な板にシードパールと色石を部分的にセットしたもっとリーズナブルなものも作られています。それらと比べるとこの作品は、シードパールは左右から挟み込まれるようになった厚みのある金の板に溝が彫られ、彫り起こされた爪で留められた手の込んだ作りになっています。
また、ブローチとペンダントの件用になっており、バチカンにも二つのパールがセットされた百合の具象化したようなデザインとなっています。このバチカンはブローチとして使用する際には取り外しも可能になっています。厚みのあるバチカンなので、いろいろなチェーンやシードパールのネックレスなども通して楽しめると思います。
裏側下部には9ctという刻印も見られます。
20世紀初期に丁寧に作られた色鮮やかなオパールと曲線のデザインが美しいブローチ&ペンダントです。
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