美しい色合いのアメシストと照りの揃ったシードパールを組み合わした細部まできれいに作られたペンダント
エドワーディアン期には半貴石とシードパールを組み合わしたペンダントが流行しました。すでに百貨店なども開店し、世界の工場として発展していたイギリスでは、中産階級向けに多くのジュエリーが製造されるようになりました。そうした人々を満足させるために9金にアメシストやガーネット、アクアマリン、ペリドットなどの半貴石をセットし、その周囲にシードパールを組み合わしたペンダントが作られるようになりました。
この作品もそうした時代のペンダントの一つです。しかし、よく目にする同じ時代の物に比べ、非常に作りが良く、存在感を感じさせてくれます。
この時代すでに、プレスで切り抜いた台座が使用されるようになっており、そこに小さな半貴石や少量のパールをセットするものが多く作られました。そうした物は、薄い板状の台座であり、立体感を感じさせてくれません。そうした物と比較すると、このペンダントは厚みが感じられる立体感のある物となっています。
中央のアメシストはたくさんの小さな爪で留められており、そのたくさんの爪がアメシストを囲む小さな花弁のようにも感じられます。これだけたくさんの爪でバランス良くセッティングするのも手間がかかっていることが伝わってきます。
周囲のパールはハーフカットされており、一つ一つが小さな爪で留められています。これは、金の台座をすり鉢状に彫り込み彫り起こしたものを爪として使い、その溝にパールを入れ、爪を倒す根気と高い技術を必要とする作業によって行われています。パールは台座の幅に合わせ大きさの合うものが入れられえています。台座の幅が細くなる先端の部分にはまるでパールが連続して続いているように、金の極小の粒が彫り上げられています。パールが一つセットされたバチカンも同様の金の粒が彫られた作りとなっています。バチカンはかなり穴が大きな作りになっており、太めのチェーンや小さめのパールも通るようになっています。ちなみにバチカンの内寸は横幅は約4.5mm、縦は約9mmあります。内側の途中に小さな玉が付いているのはバチカンが上下反対にならないようにするための工夫によります。
ペンダントの最下部にはその形状から恐らくミシシッピ産の淡水真珠であるミシシッピパールが使われていると思われます。
アメシストの左右には葉や真珠が覆輪留めされた花のような模様になっており、下部の飾りは蝶のようにも映ります。植物を支える茎の部分はナイフエッジになっており、正面から見るとナイフの刃のように細くなっており、裏を見ると強度を保つためにしっかりと幅があります。裏側からみると解るように、フレーム、それぞれの葉のような金の板、茎となる金線などいくつかのパーツを組み合わして作られた構造になっています。一つのキャストやプレスによる台座ではなく、ハンドメイドで職人が組み合わして作っているからこそ、こうした立体感が感じられるのでしょう。裏面右上には9ctという9金の刻印が打たれています。
チェーンは現代のイギリス製の9金の物が合わされており、375という9金を示す刻印が入ったプレートが付いています。
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